時計兎


迷い込んだ不思議な世界
知っているようで知らない世界

小さい頃 姉さんが私に
聞かせてくれた話
ずっと知りたかった真実

不思議な力がある
その不思議な力が
いつか私を導くという
いつか私を今までと違う
不思議な世界に導くという

長い間振り回されて
いろんな国を見たけれど
この力に導かれて
様々な世界を見たけれど
そこには絶望が 広がっていた

理由もわからずに戦う
幼い力を戦場に駆り立てて
まるでトランプの兵隊にでもなった気分
理不尽な暴力 意味のない戦争

まだ私は十代も半ばだった
けれど 戦場に赴く戦士は
私より遥かに年下なのだ
追い駆けられて
追い詰められて

気がついた時は日本にいた
元いた国<ばしょ>にいたけれど
姉さんはいなかった
夢でなんかすまなかった

私は相も変わらず
トランプの兵隊
不思議な力に導かれ
集った少女達を追い立てる


私達は一生この力と共に生きる
私達は戦いながら生きるのか
私達はこの力に導かれて
一体何処までゆくのだろう?

私はトランプ兵
迷い込んだ不思議な世界で
女王に抗えないトランプ兵
白い薔薇は白が美しいと
本当は思っているはずなのに――

「時計兎」――その、存在する世界の片隅。
少女を追い立ててどこへ行こうというの?
生まれ持った力に抗う事も出来ず。

かえでの、密かな罪悪感。
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